南国ウイスキー 嘉之助蒸溜所【見学レビュー】

  • 2021年7月14日
  • 2021年7月14日
  • 見学

2021年7月4日、

念願の「嘉之助蒸溜所」へ行ってまいりました。

薩摩半島の西岸、東シナ海の沿岸に建ち、その気候や雰囲気はまさに南国。

運営母体となる「小正醸造」は、明治に始まった焼酎を手掛ける老舗です。

蒸溜所の名称の由来は、2代目の小正嘉之助さんのお名前です。

ご本人の研究により樽で長期熟成した米焼酎「メローコヅル」が誕生します。

そして、嘉之助氏が「メローコヅル」の専用工場の建築を夢見たその土地に、

お酒の種類は違っても、その想いを受け継いだ4代目により、新たなチャレンジとして2018年に誕生したクラフト蒸溜所です。

ロマンがありますね。

表玄関の反対側の芝生が敷きつめられたオープンスペース。
ピザ窯やBBQの設備があります。
まさに南国。
スタッフの方は、ここでソロキャンプをされるとか。

うらやましい!

では、見学レビューをご紹介してまいります。

見学の予約・アクセス

オフィシャルサイトで、見学の予約を申し込みます。

料金はお一人様1000円。

支払いは現地です。

見学時間は、テイスティングも含めて約1時間。
1日3回(10時・13時・15時)。

アクセスは、
・鹿児島中央駅よりJRで伊集院駅へ。
 (約20分・380円)
・伊集院駅からはタクシー。
 (約15分・2700円程と記憶しています)

見学終了の時刻を想定して、帰りのタクシーを手配しておくと良いですよ。

蒸溜所到着

開放感あふれるエントランスに到着します。

予約した氏名を伝えて見学料を支払います。
表玄関から裏庭に抜けられます。
待ち時間は裏庭でまったりしていました。

見学スタート

まず、ガイドのスタッフさんから、小正醸造の歴史から嘉之助蒸溜所に至るお話があります。

中央の写真が「小正嘉之助」さん
当時のメローコヅルが展示されています。

焼酎の栄枯盛衰、海外からの焼酎の評価、失敗や挫折を経て、ウイスキーづくりへと着手する。

貴重なお話です。

海外でウイスキーが評価されれば、改めて焼酎を欧米に広げたい、そんな想いもあるそうです。

ここでの説明をよく聞いておくと、その先の見学も楽しいですよ。

そして、

マッシュタン(糖化槽)、ウォッシュバック(発酵槽)、ポットスチル(蒸留機)へ移動します。

マッシュタン(糖化槽)
麦芽の粉砕で、荒いものから細かいものを順番にハスク:グリッツ:フラワーと言います。
その比率は「2:7:1」となり、精麦の黄金比と言われています。

精麦された原料が、このマッシュタンにお湯とともに投下され、糖化により麦汁が作られます。

ウォッシュバック(発酵槽)

秩父蒸溜所などでは、木製のウォッシュバック(発酵槽)での乳酸菌を重要視していますが、ここではステンレス製が採用されています。

南国の暑い気候から、この地域では木製は不向きのようです。

一方で、

冬場の発酵では、木片も投下して乳酸菌の活性化を図るために、津貫蒸溜所とも情報交換しながら検討を進めているようです。

季節で異なる「もろみ」が、熟成でどのように変化していくのか楽しみですね。

3つのポットスチル

全国にあるクラフト蒸溜所のほとんどが、初溜と再溜の2つのポットスチルを配置しています。

ここの特徴は、ポットスチルが3基あることです。

真ん中のポットスチルは、初溜にも再溜にも使用されます。

つまり、初溜と再溜の組み合わせが増えます。

豊富なニューメイク(原液)をつくり出すことが可能になるわけですね。

将来は、3つのポットスチルの連続蒸溜にもチャレンジしてみたいと仰っていました。

これまた、楽しみですね。

三宅製作所

秩父蒸溜所や厚岸蒸溜所ではスコットランド製のフォーサイス社の設備が導入されていますが、ここでは「三宅製作所」による設備が導入されています。

三宅製作所の導入理由は、

蒸溜所開設にあたり、先に開業した津貫蒸溜所でウイスキーづくりの研修を受けたことに理由にあるそうです。

津貫は「三宅製作所」ですからね。

それに、建設にあたり自分たちの意見を円滑に反映されるためにも日本製が良いという判断もあったそうです。

それぞれの蒸溜所に、考えがあるのですね。

ウェアハウス(貯蔵庫)

ラック式の貯蔵庫。

窓から光が指し、他の蒸溜所に比較すると明るい。

エンジェルズシェアは、樽のサイズにもよりますが、年4〜5%ほどとか。

南国の温暖な気候が熟成を促進させるのでしょうね。

ラック式の熟成庫
左奥にはプライベートカスクも見えますね。
私は抽選漏れでした。残念。

THE MELLOW BAR

扉の向こうには、東シナ海の美しい海景を眺めながら味わう贅沢な空間が待っています。

ニューメイク、ニューボーン、シングルモルトの3種類をテイスティングさせていただきました。

ニューボーンの時点で硬さが少なく、やはり、熟成のスピードを感じさせます。

シングルモルトは、バニラ風味が強く、キーモルトであろう第一弾リリースのニューボーンの要素を強く感じます。

3年の短熟でも、仕上がりのレベルが高い。

カスクストレングスであることも嬉しい。

蒸溜所「初」のシングルモルトとして、作り手が自信をもって送り出したウイスキーだと感じました。

スタッフさんと尽きない会話に南国ウイスキー。

時間が止まったような贅沢な空間でした。

お土産

見学の最後の楽しみはお土産ですよね。

T シャツ、トートバッグ、コースター、樽材を利用したグッズなど

残念ながら、シングルモルトのリリース直後のため、ニューボーンやシングルモルトのお土産はありませんでした。

ジン(KOMASA GIN)はありましたよ。

でも、蒸溜所限定のウイスキー販売の予定があるそうです。

これから訪れる方は楽しみですね。

最後に

南国の独特の気候で作られるウイスキー。

当初は、寒暖差の少ない温暖な地域でのウイスキーづくりに懐疑的な人もいたようです。

しかし、そのウイスキーを味わえば、そんな指摘も杞憂に終わります。

南国ウイスキーの躍進は更に加速するのではないでしょうか。

そして、同じ鹿児島には、津貫蒸溜所、御岳蒸溜所があります。

焼酎で培った経験と技術がウイスキーづくりにしっかりと生かされている部分も、

「嘉之助」「津貫」「御岳」の共通点だと理解できました。

鹿児島蒸溜所ツアー、オススメです。

以上でございます。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

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※写真は個人撮影によるものです。
※2021年7月4日時点の情報です。

・未成年の飲酒は法律で禁止されています。(お酒は20歳を過ぎてから)

・飲酒運転は法律で禁止されています。

・妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。

嘉之助蒸溜所
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