【これからの日本のウイスキーのために】ジャパニーズウイスキーの新たな基準

1923年、サントリーの前身の「寿屋」から始まった日本のウイスキーづくりも、あと2年で100年を迎えます。

5大ウイスキーといわれる「スコットランド」「アイルランド」「カナダ」「アメリカ」そして「日本」。

最も歴史の浅い日本のウイスキーは、急速な成長と発展の過程において、様々な課題とともに弊害も生まれました。

このような状況を改善するために、2021年2月に「日本洋酒酒造組合」から「ジャパニーズウイスキー」の新たな基準が設けられました。

これからの日本のウイスキー産業の成長と発展に欠かせない要素として掲げられたテーマと言えます。

ジャパニーズウイスキーの背景と新たな基準

端的に言いますと以下の3点となります。

  1. 原材料、製造、貯蔵、瓶詰の基準
  2. ジャパニーズウイスキーと表記できる基準
  3. 日本的な表現(地名や人名などの漢字表記)を使うときの基準

この基準の背景について。

  • 自社でウイスキー製造をせずとも、海外から輸入したウイスキーをブレンドして販売することも、酒税法上ではウイスキーの製造にあたる。
  • 「漢字」で表記した日本風のラベルやデザインをしたウイスキーが、日本で製造された「ジャパニーズウイスキー」と誤解される恐れがある。

「山崎」や「余市」、「秩父」厚岸」など、「国産かどうか」、「正しい製造方法なのか」などの疑問を持たれることはないはずです。

それは、国内に工場(蒸留所)を持ち、自社製造をしっかり行い、オフィシャルホームページや蒸留所見学を通じて消費者にしっかりと情報を伝えたうえで、ウイスキーを提供しているからです。

一方で、この漢字のウイスキー、「聞いたことないなあ」「どこのメーカーだろう」「安いけど大丈夫かなあ」と疑問に思ったことはないでしょうか。

これは、昨今のウイスキーブームに便乗した商品が氾濫しているからです。

ライトなファンや海外の方が、「ジャパニーズウイスキー」と誤解して購入してしまう場合もあるでしょう。

「日本国内で製造されているのか」「原材料は日本国内で採取されたものなのか」「熟成は3年以上なのか」などの判別も難しい状況があります。

このように、お客様を混乱させてしまう状況を憂慮し、安易に「ジャパニーズウイスキー」と名乗れないようにしたわけです。

ジャパニーズウイスキーの定義

もう少し深く触れてみます。

原材料

 原材料は、麦芽、穀類、日本国内で採取された水に限ること。
 なお、麦芽は必ず使用しなければならない。

・製造

 糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。
 なお、蒸留の際の流出時のアルコール分は95度未満とする。

・貯蔵

 内容量700リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた翌日から起算して3年以上日本国内において貯蔵すること。

・その他

 色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。

   出典/日本洋酒酒造組合による「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」

その他にも、「ジャパニーズ」と「ウイスキー」の文字を統一的かつ一体的に表示する、もしくは文字の間を他の用語で分断して表示することができないとあります。

  • シングルモルト ジャパニーズウイスキー(○)
  • ジャパニーズ シングルモルトウイスキー(✕)

「ジャパニーズウイスキー」が一つの単語となるため、その間に他の表記を入れることができません。

もっと詳しく知りたい

「ガイアフロー静岡蒸留所」の中村社長による実に詳しいコラムです。

【コラム】ジャパニーズウイスキーの表示に関する基準を解説します〜前編〜

【コラム】ジャパニーズウイスキーの表示に関する基準を解説します〜中編〜

【コラム】ジャパニーズウイスキーの表示に関する基準を解説します〜後編〜

「日本洋酒酒造組合」ホームページ

以上となります。

ウイスキーファンの一人として、「ジャパニーズウイスキー」の再定義がとても重要であることを認識しました。

ジャパニーズウイスキー、国産ウイスキーのさらなる発展を願うばかりです。

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

皆様のより良い「ウイスキーライフ」につながれば幸いです。

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・未成年の飲酒は法律で禁止されています。※お酒は20歳を過ぎてから

・飲酒運転は法律で禁止されています。

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