グレンアラヒー「ヴァージン オーク シリーズ」の魅力(チンカピン・フレンチ・スパニッシュ)

カリスマプロデューサーと言われるビリー・ウォーカー氏が手掛けるザ・グレンアラヒー。

ご紹介するのは、「ザ・グレンアラヒー12年 ヴァージンオークシリーズ」。

バーボンバレルで熟成したウイスキーを、それぞれ「スパニッシュ」「フレンチ」「チンカピン」と3つの新しいオーク樽に詰め替えて、追加熟成させたチャレンジ企画と言ってもよいでしょう。

追加熟成は「フィニッシュ」または「ウッドフィニッシュ」とも言いますね。

テイスティングから「異なる3つの魅力」に迫りたいと思います。

オークとは? 

ウイスキーの樽には、基本的には「オーク」の木が使われています。

オーク(OAK)とは、ナラ(楢)の木を指します。

バーボンウイスキーの熟成に使われる北米産の「アメリカンホワイトオーク」は代表的なオークです。

近年、日本産のミズナラ樽も注目されていますが、これもオークの種類の1つです。

その他にも、フレンチオーク、スパニッシュオークなどもあります。

さて、多くのシングルモルトウイスキーの樽熟成では、「バーボン」や「シェリー酒」の熟成で使用したオーク樽を再利用しています。

バーボン樽の熟成からは「バニラ風味」、シェリー酒樽の熟成からは「濃厚な果実風味」など、古樽を再利用することで、多様な風味を引き出すことが可能になります。

一方で、今回の「ヴァージンオーク」は、何かのお酒の熟成で使っていない「新しい樽」となります。

新樽由来の成分が、熟成にどのような変化をもたらすのか。

異なる「3つの魅力」を紹介していきます。

「スパニッシュ」 ヴァージンオーク フィニッシュ

「スパニッシュ」オーク(2021年4月/個人撮影)

「アメリカンオークのバーボン樽」での熟成後に、「スパニッシュオークの新樽」で追加熟成したウイスキー。

オークの原産は、スペインのカンタブリア山脈。

タンニンやポリフェノールを多く含むことから、樽熟成では「甘く重みのあるフルーティーな風味」をもたらす特徴があります。

「氷砂糖」「蜂蜜」「ドライフルーツ」のようなフレーバーと形容される表現をよく目にします。

テイスティングノート

色:リッチブロンズ
香り:蜂蜜、ココナッツ、糖蜜、オレンジゼスト、シナモン
味:ヘザーハニー、糖蜜、ココナッツ、オレンジゼスト、モカ、ナツメグ、シナモン

出典/Whisk-e Limited ホームページ

【感想】

スパニッシュオーク由来の「蜂蜜」や「オレンジピール」(オレンジの皮を砂糖水で煮詰めて乾燥させたもの)の風味が強い。15分ほど放置してから再び味わうと、甘い風味はさらに強くなっている。ほか2種類と飲み比べることで、明らかにオイリー(舌に絡まるような粘着性)で、新樽からの影響が強いためか、バーボン樽からのバニラ風味はほとんど感じられない。

個人的には、新樽の影響からの甘味が過剰で、若干バランスに欠けると感じた。

濃厚なシェリーを好む方には合うかもしれません。

「フレンチ」 ヴァージンオーク フィニッシュ

2021年4月/個人撮影)

「アメリカンオークのバーボン樽」での熟成後に、「フレンチオークの新樽」で追加熟成したウイスキー。

オークの原産は、フランス オート・ガロンヌ県。スパニッシュオークとならび、ヨーロピアン2大オークの1つ。

高級ワイン樽として利用されることも多い高価な木材。

タンニンの特徴が目立つことから、「スパイシー」で「バニラ風味」をもたらす特徴があります。

「スパイシー」「バニラ」「シナモン」のようなフレーバーと形容される表現をよく目にします。

テイスティングノート

色:リッチブロンズ
香り:蜂蜜、トフィー、モカ、オレンジゼスト、ナツメグ
味:ヘザーハニー、トフィー、バタースコッチ、モカ、シナモン、グレープフルーツ、タンニン

出典/Whisk-e Limited ホームページ

【感想】

フレンチオークの「スパイス」とバーボン樽の「バニラ」のバランスが良く、「ライト」な食感も良い。「スパニッシュオーク」は瞬間的な旨味を楽しめる一方で、「フレンチオーク」は長くゆっくり味わいながら、新樽の影響から感じる「スパイス」の中に「穂のか甘味」を確かめながら味わう楽しさを感じた。

ライトでスパイシーなモルト好きの方におすすめしたいウイスキーです。

「チンカピン」 ヴァージンオーク フィニッシュ

(2021年4月/個人撮影)

「アメリカンオークのバーボン樽」での熟成後に、「チンカピンの新樽」で追加熟成したウイスキー。

オークの原産は、アメリカ ミズーリ州ノーザンオザーク。「ミズナラ」と同属種。

ミズナラ樽に代わるものとして、ビリーウォーカー氏が熟成樽として採用している。

聞き慣れない「チンカピン」を形容する一般的な表現はほとんど見かけません。

テイスティングノート

色:リッチブロンズサンライズ
香り:ヘザーハニー、バタースコッチ、オレンジゼスト、ナツメグ、リコリス
味:ヘザーハニー、麦芽糖、ビスケット、オレンジゼスト、シナモン、ローズヒップ、リコリス

出典/Whisk-e Limited ホームページ

【感想】

ミズナラ樽の熟成は、「華やかな和の香り」「オリエンタルな香り」「線香のような香り」と形容されますが、チンカピンでも、樽由来の木の香味を感じます。

香りは、ハーブのような薫香とともに、時間をおくと淡い線香のような香りが現れます。

味は、スパイシーのなかに「さわやかなミント」「ほのかな柑橘系」の風味が現れてくる。余韻は長く、程よいオイリーな食感も嬉しかった。

総合的にバランスがよく、希少性の高いミズナラに代わる新しい樽として可能性を感じた。

Bar やショップで、このチンカピンに出会うことがあれば、ぜひとも味わっていただきたいものです。

最後まで、読んでいただき誠にありがとうございました。

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グレンアラヒー12年 ヴァージンオークシリーズ
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