「生命の水」ウイスキーの誕生について

お酒のはじまり 〜ウイスキーの誕生について〜

「お酒」は、いつの時代にも変化を繰り返しながら人々の生活のなかに深く根ざしていました。

最初は、「果実などが発酵して腐ったもの」、つまり自然発生的なお酒がはじまりだと考えられています。

お酒の発祥の有力説は、約5500年の前の古代メソポタミアで発祥した説が有力のようです。

当時の生活において余ったブドウなどの食材の保存方法の1つとして偶然できたのが「お酒」でした。

それはお酒のなかでも歴史が古い「醸造酒」ですね。

しかし「醸造酒」は長期保存ができず、そこで誕生したのが蒸留技術でした。(注1)

蒸留技術は中世に錬金術師によって生み出されました。

「醸造酒」を蒸溜するとアルコール度数の高い液体を取り出すことに成功し、これにより長期保存を実現させました。

彼らはこの液体をラテン語で「アクア・ヴィテ」(生命の水)と呼び、当時は薬種とされていました。

そして、この蒸留技術は各地に伝わり、それぞれの地で蒸留酒がつくられるとともに「アクア・ヴィテ」の言葉も各地の言葉へと変化していきました。

ロシアでは「ズイズネニャ・ワダ」と訳され「ウォッカ」が、フランスでは「オー・ドー・ヴィー」と訳され「ブランデー」が、

そしてアイルランドやスコットランドでは、ゲール語の「ウシュク・べーハー」と訳され、その後「ウシュクボー」「ウスケボー」と変化し、最後に「ウイスキー」になったと考えられています。(注2)

「ウスケボー」というダイニングバーがありますが、ここが語源だったのですね。

【ウイスキーとは】お酒の種類を知ろう 〜蒸留酒と醸造酒のちがい〜

ウイスキーの発展

中世に誕生した当時の蒸留技術によるウイスキーは、現在の私たちが飲むウイスキーとは大きく異なるものでした。

当時は「木の樽で熟成」する発想がなく、蒸留によって抽出された単なる高濃度のアルコールでしかありませんでした。

19世紀頃、ウイスキーに対してイギリス政府から高い税金をかけられたスコットランドの作り手たちは、厳しい取り締まりからの摘発を逃れるために、小さな木樽にウイスキーを入れて隠しました。

隠し続けることが結果的に木樽のなかのウイスキーの長期の熟成につながることになります。

そしてある日、木樽のなかのウイスキーを味わってみると、「琥珀色の輝く美味しいウイスキーに変化していた」まさに現在のウイスキーにつながるものになったのですね。

中世の錬金術から密造酒時代の産物、ほかに様々な要因や偶然から生み出されたウイスキー。

歴史を知ることで、現在の私たちが美味しいウイスキーを味わうことができると思おうと感慨深いですね。

(注1)(注3)著書:橋口孝司 出版:あさ出版 【ウイスキーの愉しみ方】101ページより

(注2)著書:古谷三敏 出版:幻冬舎 【知識ゼロからのシングル・モルト&ウイスキー】16ページより

◆写真/ガイアフロー静岡蒸留所(かつての軽井沢蒸留所から移設された蒸留器)

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・未成年の飲酒は法律で禁止されています。※お酒は20歳を過ぎてから

・飲酒運転は法律で禁止されています。

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